ヒアルロン酸を入れようか迷っていて、失敗の話が気になっている人に向けた記事です。この施術の質問 463 件を内容で分けると、81 件が「失敗・修正・後悔」でした。効果でも値段でもなく、これがいちばん多い。2026 年 9 月に、編集部が公式の説明書と学会の指針を開きました。
説明書がいちばん強い言葉で書いているのは、血管の中に入ってしまった場合のことでした。まず何が書かれているかを確認し、そのうえでカウンセリングで聞いておく点を順にまとめます。
いちばん多かったのが「失敗・修正・後悔」
当サイトは、美容医療の質問を内容で分けて数えています。ヒアルロン酸で 1 位は「失敗・修正・後悔」の 81 件。2 位は「適応・悩み相談」73 件、3 位は「おすすめ院・医師選び」60 件でした。
件数だけを見ると不安が先に立ちます。でも中身は別です。失敗が怖くて聞いている人も、修正のやり方を聞いている人も、同じ枠に入っています。内訳はヒアルロン酸注入のデータページにあります。
説明書が警告しているのは、血管に入ること
国が承認した「レスチレン リド」(製造販売はガルデルマ株式会社)の説明書には【警告】の欄があります。
過って血管内に注入した場合や、血管や弱い組織を穿刺・圧迫した場合、壊死、潰瘍又は瘢痕を生じるおそれがある。まれに遠位部の塞栓により視力障害/失明及び脳梗塞を起こすおそれがある。
5 学会が一緒に作った指針は、その起こる割合について「発生率や有病率等は明らかでない」と書きました。施術の総数も合併症の数もつかめていない、という理由です。
めったに起きないという意味でも、よく起きるという意味でもありません。確率を聞くより、血管に入ってしまった場合にどう対応してもらえるかを、カウンセリングで先に聞いてください。
「溶かせるから大丈夫」は製品による
やり直せるから安心、という説明をよく見ます。指針は、溶かすための酵素についてこう書いています。
ヒアルロニダーゼ製剤(本邦未承認)を注射することにより、注入されたヒアルロン酸製剤を積極的に分解除去することができるが、その分解程度は製剤によって異なり、分解されにくいものもある
分解のされやすさは製品で違います。しかも指針(2022 年)の時点で、溶かす酵素そのものが国内では未承認でした。指針はヒアルロン酸製剤について「承認品もあるが,未承認品も広く使用されている」とも書いています。使う製品の名前と、それが承認されたものかを先に聞いてください。もつ期間の話はヒアルロン酸のもちの記事にまとめています。
契約したあとでも使える 8 日間
美容医療は、特定商取引法の政令が指定した 7 つのサービスの 1 つです。対象になるのは、期間が 1 か月を超えて、金額が 5 万円を超える契約。その場合、次のことが決まっています。
- 契約の前と後に、決まったことを書いた書面を渡す義務がクリニック側にある
- その書面に、クーリング・オフと途中でやめるときのことを書く義務がある
- 契約書面を受け取った日から数えて 8 日以内なら、書面かメールなどで契約をやめられる
- 事実と違うことを言われたり、脅されたりしてやめなかった場合は、8 日を過ぎてもやめられる
ただし、対象になるやり方は 5 つに限られています。公式の解説が例に挙げているのは、次のものです。
- 脱毛(レーザー、針)
- しみ・ほくろの除去、皮膚の活性化(レーザー、超音波、ケミカルピーリング、高周波)
- しわ・たるみの軽減(薬剤の使用、または糸の挿入)
- 脂肪の減少(レーザー、超音波、脂肪溶解注射、冷やす機器)
- 歯の漂白(漂白剤を塗る)
切る手術は、この 5 つの中に出てきません。
対象の契約なら、書面にクーリング・オフを書く義務があります。書いていなければ、8 日の数え始めが来ません。その間はやめられます。書面に見当たらないときは、その場で「この契約はクーリング・オフの対象ですか」と聞いてください。答えがはっきりしなければ、消費者ホットライン(188)に相談できます。
ヒアルロン酸注射は、公式の解説が「しわ・たるみの軽減」の例として名前を挙げている方法です。契約書面を受け取ったら、その場でクーリング・オフの欄を確認してください。
この数字の読み方
この 81 件は、ヒアルロン酸についての質問 463 件を内容で分けて「失敗・修正・後悔」に入った数です。「81 人が後悔した」という意味ではありません。失敗が怖くて聞いている人や、修正のやり方を聞いている人も同じ枠に入ります。取り違えも含みます。数え方はこのサイトのデータに書きました。
本サイトは医療機関ではなく、施術を勧めるものでもありません。適応や安全性の判断は医師にご相談ください。
