切開するフェイスリフトを考えている人に向けた記事です。この施術の質問 99 件のうち、22 件が「効果・持ち」についての質問でした。何年もつのかという問いに、学会の資料がどう答えているかを確かめました。2026 年 9 月に、編集部が開いた結果です。
先に結論です。もつ年数を書いた資料は、見つかりませんでした。学会が書いているのは、何を取り戻す手術かという目的です。カウンセリングでは、この目的が自分の顔にどう当てはまるかを尋ねると、説明が具体的になります。
「5 年、10 年前の顔の輪郭」は、もつ年数ではない
日本形成外科学会の解説に、この一文があります。
たるんできた顔を少し戻して若々しく見せるための手術で、5 年、10 年前の顔の輪郭を取り戻すことが目的です
ここに出てくる 5 年、10 年は、効果がその期間続くという意味ではありません。何年前の状態に戻すか、という程度の話で、読み違えやすい数字です。
同じ解説は、やり方も書いています。両方の耳の周りの皮膚を切って、頬やこめかみをはがす。SMAS と呼ばれる薄い筋膜も引っ張って、つり上げる効果を高める。そういう手術です。
指針にあるのは、糸リフトとの比較だけ
5 学会の研究班がまとめた美容医療診療指針には、シワ・タルミの治療として、機器での治療、溶けるフィラー、溶けないフィラー、ボツリヌス、PRP、スレッドリフトの節があります。切開リフトそのものの節や推奨度はありません。切開リフトが出てくるのは糸リフトの節で、糸リフトは「従来の大きな皮膚の切開を伴うフェイスリフト手術に比して短時間に施行でき,ダウンタイムも少ない」と書かれています。
同じ節には、糸リフトを切開リフトと組み合わせた場合の有効性が示されている、という記述もあります。糸リフトは 5 学会の研究班による推奨度が 2(行うことを弱く推奨する)で、「効果の持続期間が短期間」とされています。効果の大きさや持ちを切開リフトと並べた数字は、指針にはありません。
書かれている期間は、回復の側だけ
期間の記載は、効果ではなく回復の側にあります。日本形成外科学会は「術後 4、5 日で抜糸して、縫い跡が残らないよう心がけます」と書き、手術のあとは耳の周りの感覚が一時的に鈍くなるが数か月で戻るとしました。起こりうることとして、顔の神経を傷つける可能性と、手術のあとの出血が挙げられています。
当サイトが集めた日数は 17 件。真ん中は 30 日でした。ばらつきは切開リフトのダウンタイムの記事にあります。
何年もつかを数字で説明されたら、その数字がどの資料に基づくかを尋ねてみましょう。内訳はフェイスリフトのデータページに、数え方はこのサイトのデータにまとめてあります。
本サイトは医療機関ではなく、施術を勧めるものでもありません。適応や安全性の判断は医師にご相談ください。
