糸リフトを受けようか迷っている人に向けた記事です。この施術の質問 315 件のうち、いちばん多かったのが「どれくらいもつの」で 67 件でした。費用でも痛みでもありません。2026 年 9 月に、編集部が 5 つの学会の指針を開いて確かめました。
先に結論です。指針には月数が書いてあります。そして、国が認めた糸は 1 つもありません。
いちばん聞かれているのは「もち」だった
当サイトは、美容医療の投稿を施術ごとに分けて数えています。糸リフトの話は 563 件、質問は 315 件。中身で分けると「効果・持ち」が 67 件でいちばん多い。値段や痛みより、もちが気になっている人が多いということです。
数え方はこのサイトのデータに、内訳は糸リフトのデータページにあります。
指針に出てくるのは 6 か月と 12 か月
5 つの学会が一緒に作った美容医療診療指針の CQ2-6 に、こう書いてあります。
スレッドリフトが有効とする報告は多いが、長期にわたって経過を追跡したものは少なく、ほとんどの研究が 6 か月以内の短期での結果を示すものであった。効果の持続性を長期間にわたって観察した報告では、6 か月後には効果は減弱しており、12 か月後にはほとんど効果が失われるとされている
おすすめの度合いは 2 でした。「治療を希望する患者には、行うことを弱く推奨する」という位置づけです。
数字が出ています。
ただし、この 6 か月と 12 か月は、指針がよその論文から引いてきた数字です。糸の種類も本数も入れる深さも論文ごとに違います。自分が受ける糸で何か月と言われるのか、その数字がどこから来たのかは、その場で聞けます。
国が認めた糸は 1 つもない
指針の基礎知識のところに、この一文があります。
ただし、我が国でスレッドリフト用に承認された糸は 1 種類もなく、すべてが未承認品であることは十分に理解しておく必要がある
傷口を縫う糸なら、国が承認したものがあります。でもそれは縫うために承認された医療機器であって、顔を引き上げるために承認された糸ではありません。
別物です。
認められていないからといって、受けられないわけではありません。自由診療では広く行われています。変わるのは、受ける側が説明を求められる範囲です。それが後ろの 5 つになります。
「満足度が高い」研究にはお金が出ていた
指針は、研究の中身にも踏み込みました。きちんと測った研究では「その効果は短期的な結果しかもたらさず、その効果は術後のむくみと炎症によるものである」と結論づけたものがある、と紹介したうえで、こう書いています。
スレッドリフトの有効性について高い満足度の結果を示しているものは、いずれもスレッドリフト糸の製造会社からの財政的支援を受けた研究であった
重いトラブルとしては、しこりや感染で糸を取り出した例、顔の神経の麻痺、まれに耳の下の管の損傷や血管のこぶが報告されています。ただし多くは軽いものだとも書かれていて、指針はこの手術を「比較的安全」としました。
その場で聞ける 5 つのこと
国が認めていない機器を使う自由診療には、説明のきまりがあります。厚生労働省の事例解説書(第 5 版)は、次の 5 つをはっきり示すよう求めています。
- 未承認医薬品等であること
- 入手経路等
- 国内の承認医薬品等の有無
- 諸外国における安全性等に係る情報
- 医薬品副作用被害救済制度の対象にはならないこと
糸リフトは、指針に書かれていることに従えば全部が未承認です。カウンセリングでは、もちより先にこの 5 つを確認すべきです。ここに具体的に答えられるかどうかが、そのまま説明の丁寧さの目安になります。
聞いてから決めて構いません。
本サイトは医療機関ではなく、施術を勧めるものでもありません。適応や安全性の判断は医師にご相談ください。